深絞り加工によるケースの製作

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深絞り加工によるケースの製作

「絞り加工」とは、パンチとダイスを用いて、1枚の平らな板から継ぎ目のない容器状の製品をつくるプレス加工の一つです。
プレス加工には、「抜き加工」「曲げ加工」「絞り加工」「成形加工」「圧縮加工」などがあり、「絞り加工」は、「抜き加工」「曲げ加工」と並ぶプレス加工の基礎工法の一つと言われています。

「絞り加工」の主な特徴

①継ぎ目のない容器状の製品を一体で成形できる
②垂直な側壁を持ち、断面積に比べて非常に深い製品の加工が可能
③金型には座屈を押さえる為のしわ押さえが必要
④円筒絞りの場合、1回に小さくできる直径の比率は限られている為、直径に比べて高さが高い製品の場合は、絞り加工を繰り返す必要がある
⑤パンチおよびダイにはRが必要

絞りプレス

絞り加工は、パンチによって1枚の材料をダイ穴内に絞り込み、材料の外周を縮めて容器状に加工します。

深絞り容器の成形プロセス

上記方法によって得られる容器の深さには限界があるため、さらに深い容器が必要な場合には、多段階の再絞りや しごき加工を繰り返すことが必要となります。

なぜ、しわ押さえが必要か?

平らな板の中心付近をダイ穴に押し込んで容器状に加工する時、材料の外周は短くなる必要があります。
しかし元のままの外周では余ってしまい、波状になってしまいます。これが絞り加工のしわの発生であり、
薄い板を長手方向に圧縮すると座屈をして波状になることでおこります。

座屈を押さえながら外周長さを短くするには、周方向に圧縮して容器状の部分に材料を補給する必要があります。
それには、板厚方向に押し付けながら圧縮すればよく、これが絞り型のしわ押さえです。

絞り金型は高価になる理由

全体としてみると、パンチ、ダイ、しわ抑え板など多数の工具が必要となり、試作品製作や多品種少量生産の場合には金型費が割高になってしまいます。

大北製作所では、絞り金型を使用せず、曲げ加工と溶接加工により深絞りケースの製作が可能です。
詳しくは、こちらのページへ