深絞り加工によるケースの製作

トレーサビリティ管理システムと品質検査システム

レーザー溶接や金属加工を行う大北製作所では、安心の品質管理体制を整え、高品質な製品をお客様にお届けしています。

トレーサビリティ管理システムや、溶接部の健全性や製品の品質を確保するための、厳密な検査を実施。仕様書の要求項目を満たしていることをしっかりと確認したうえで納品しますので、ご安心ください。

トレーサビリティ管理システムとは

トレーサビリティ管理システムとは

当社の製品は、国際宇宙ステーションの部品などにも採用されています。航空宇宙関連の製品では、万が一不具合が発生した場合も迅速に処置・原因究明ができるよう、「トレーサビリティ管理」が必要とされます。

トレーサビリティ管理とは、ロット番号などによって生産履歴を管理し、材料や製造条件を記録しておくことで、追跡を可能にするシステムです。独自の生産・品質管理システムも備えており、生産状況や品質情報といった、情報管理にも力を入れています。お客様のご要望に合わせた管理を行えますので、ご相談ください。

品質検査部門

当社では、少量多品目生産の製品を多く取り扱っているため、それぞれの製品に適した検査を効率的に行えるよう、検査専門の部門を設けています。お客様のご要望に応じて下記の検査を行っており、多くのお客様から品質に対するご信頼をいただいています。

外観検査

外観検査

外観検査とは、目視によって製品の見た目を確認する検査です。切断面のバリやプレスの打痕、キズ、塗装の剥がれ、汚れ、ゆがみ、組立不良、溶接不良などがないかを、一つひとつ丁寧にチェックします。

外観検査

目視といっても、裸眼で確認するだけではありません。製品によってはルーペや拡大鏡、顕微鏡を使用する場合もあります。バリの有無を確かめる際などは見た目だけに頼らず、指の感触で確認する場合もあります。外観検査基準の極めて厳しい製品にも、対応が可能な体制です。

寸法検査

寸法検査

寸法検査とは、製品の各部位の寸法が、規格を満たしているかを確認する検査です。検査対象の部位に合わせ、ノギスやマイクロメータ、ハイトゲージなどを使用して検査しています。もちろん使用する検査器具は、定期的に校正を行って管理しています。

ノギス
ノギスとは、基本的に5/100mmの単位で、製品の大きさを精密に測定する器具です。外側測定や内側測定、深さ測定、段差測定に使用します。
マイクロメータ
マイクロメータとは、ねじ機構によって精密な長さの測定を行う器具です。一般的なものだと1/100mm単位で測定できるため、ノギスよりも高い精度が要求される製品に使用します。
ハイトゲージ
ハイトゲージとは、製品の垂直方向の高さを測定する器具です。製品の形状やサイズなどによって、ノギスと使いわけます。
Heリーク試験

Heリーク試験

ヘリウムガスを使用し、気密漏れがないかを確認する検査です。検査対象品の内部を真空にし、外部からHeガスを吹き付けます。内部へのHeの漏れが無いことをセンサーで確認します。気密検査の中で、もっとも信頼性が高いとされています。

浸透試験

浸透検査とは、材料や製品の表面にクラック(小さなキズ)がないかを、浸透剤を使って確認する検査です。

蛍光液を浸透剤として用いる蛍光浸透探傷試験では、まず検査対象部位に蛍光液を塗布し、キズに浸み込ませます。表面の浸透液をウエスや水で取りのぞき、暗室にて現像液を塗布すると、キズに残った浸透液が吸い出されて表面に出てきます。

浸透液はキズ自体の大きさよりも大きく広がるため、細かなキズも見逃しません。

引張試験

引張試験

引張試験とは、シート、プレート、ワイヤ、ロッド、バー、パイプ、チューブといった形状の金属材料に対し、縦方向に引張加重を加える検査です。破断強度や伸びを測定できます。当社ではお客様のご要望に応じ、電子式万能引張試験機による、5tまでの引張試験を行っています。

硬さ試験

硬さ試験

硬さ試験とは、物質の硬度を測定する検査です。近年は薄膜や微細部品の材料特性評価の方法として、硬さ試験へのニーズが高まっており、当社ではお客様のご要望により、焼鈍した材料や製品に対して硬さ試験を行っています。

硬度の測定方法はいくつかありますが、当社では微小硬さ試験機を使用。試験片に一定の加重を加え、できた圧痕(くぼみ)の対角線の長さから硬度をはかるビッカース硬度を測定しています。試験力の範囲は98.07~9807mN(ミリニュートン/0.001×N)で、試験片のサイズは、高さ95mm、奥行き150mmまでです。